Review

2014/06/03

紙の展覧会|竹尾ペーパーショウ 2014「SUBTLE」

竹尾ペーパーショウ 2014「SUBTLE」(サトル)を見に行ってきました。
会場は2013年3月21日に開設された、りんかい線東雲駅に隣接する東雲鉄鋼団地内に突如として現れる、コンテンポラリー・アート&フォトの巨大サイトTOLOT/heuristic SHINONOME(トロット/ヒューリスティック東雲)。印刷製本工場の2階400坪に、8つの巨大なキューブがミニマルに並ぶ美術館級のスペースです。
自分は今まで様々なアートサイトを回ってきましたが、しばらく美術展巡りなどお休みしていた為、このスペースの存在を今回初めて知りました。

(2014-06-03 12.27.47)

原研哉氏の企画の元、デザイナー・建築家・アートディレクター・現代美術作家・イラストレーターなどの様々な分野の著名なクリエーターが参加されていました。作品は全て、ホワイトスペースに整然と並べられた白いテーブルの上に用紙がレイアウトされており、テーブルの周りは数センチ程の透明なナイロンのラインで囲ってあります。表現における高さ制限を意味するようです。そのラインの内側で各々株式会社竹尾の紙を使用した独自の表現をされていました。
HAPTICや、FILINGに続く今回のタイトルSUBTLE(サトル)は、かすかな、ほんのわずかなという意、どの作品もものすごく繊細で、吹けば飛んでしまいそうな程弱々しく見えるものもありました。しかしながら、紙が持つ本来の性質としての「微細な」表現力を人の直感が改めて捉え直した時、静電気が走るような気付きと感動がピシピシと伝わります。言葉ではなかなかうまく形容し難いですが、参加クリエーター達の究極なまでにストイックな手法とユニークな表現力に、人の直感がマッチングした時、印刷メディアとしてではなく、紙の本来の性質に対する、人の直感、感性が小躍りします。展示はかなりのボリュームがあり、1つ1つに作品に対して、デリケートな感覚の照準を合わせていき、感性をフルに使わされてぐったり疲れてしまう程です。それだけ人を惹きつけることのできる素晴らしい企画・構成の展示でした。展示は既に終了してしまいましたが、興味のある方は、公式カタログなどで是非御覧ください。

以下引用ー

47回目を迎える2014年の竹尾ペーパーショウは、「SUBTLE」(サトル|かすかな、ほんのわずかの)をテーマに、紙の魅力の根源を探ります。15名のクリエイターによるSUBTLEを表現した展示「SUBTLE|CREATION」、人の精緻な感覚を呼び起こすSUBTLEな諸現象を編集して展示する「SUBTLE|COLLECTION」、ファインペーパーの新製品などをご紹介する「NEW RELEASE」、写真家上田義彦氏による紙の根源を表現した「紙の肖像」の4部で構成しています。

会期
2014年5月25日 |日| —6月1日 |日| 11:00 — 20:00(入場は19:30まで)
会場
TOLOT/heuristic SHINONOME(トロット/ヒューリスティック東雲)
東京都江東区東雲2-9-13 2F りんかい線東雲駅 A出口から徒歩5分(Google Map)
主催
株式会社 竹尾
企画・構成
原 研哉+株式会社日本デザインセンター原デザイン研究所
運営協力
株式会社TOLOT
協賛
特種東海製紙株式会社、日清紡ペーパー プロダクツ株式会社、
王子エフテックス株式会社、ダイニック株式会社、
北越紀州製紙株式会社、三菱製紙株式会社
参加クリエイター
石上純也、色部義昭、上田義彦、葛西 薫、田中義久、冨井大裕、
トラフ建築設計事務所、中村竜治、noiz、服部一成、ハム・ジナ、
原 研哉、三澤 遥、皆川 明、宮田 裕美詠、寄藤文平、和田 淳
※敬称略、五十音順
トークセッション
5月25日 |日|
13:00─14:00 冨井大裕(美術家)×中村竜治(建築家)
18:00─19:00 ハム・ジナ(アーティスト)× 三澤 遥(デザイナー)
5月26日 |月|
18:00─19:00 上田義彦(写真家)
5月27日 |火|
18:00─19:00 服部一成(グラフィックデザイナー)
5月28日 |水|
18:00─19:00 皆川 明(デザイナー)× 色部義昭(グラフィックデザイナー)
5月29日 |木|
18:00─19:00 田中義久(グラフィックデザイナー)
5月30日 |金|
16:00─17:00 葛西 薫(アートディレクター)
18:00─19:00 トラフ建築設計事務所(建築家)×豊田啓介[noiz](建築家)
5月31日 |土|
18:00─19:00 宮田裕美詠(グラフィックデザイナー)×和田 淳(アニメーション作家)
6月1日 |日|
13:00─14:00 石川九楊(書家)
書籍
『SUBTLE──サトル|かすかな、ほんのわずかの』

Leave a Comment